7 posts tagged “地球温暖化”
2009/06/19(金)晴れ
予測よりも温暖化が進んでいるというニュースが多い中で、めずらしく温暖化に歯止めがかかっているという話です。ススなどの大気中の微粒子は太陽光を宇宙空間へ反射する効果が有り、今まで地球温暖化のコンピュータシミュレーションと衛星の観測結果に大きなギャップがあったことの説明になるということです。地球温暖化は産業革命以降の化石燃料の燃焼によるCO2増加が大きな原因とされ、そのCO2削減に世界中で躍起になっているわけですが、アフリカなどの焼畑で発生するススなどが温暖化を和らげ、産業革命以後も20世紀半ばはスプレー缶からのガスが太陽光拡散効果を果たしていたらしいです。
"The direct aerosol effect may have contributed to a cooling in the mid 20th century and may have masked a considerable degree of current global warming,"
地球温暖化とは関係なく、大気汚染も無くなることを願っているのですが、空気がきれいになると太陽光拡散効果が失われ、温暖化が進むという皮肉な結果になってしまいます。
2009/06/14(日)曇り
台湾周辺はフィリピン海プレートとユーラシアプレートがぶつかる地震多発地帯のはずだが、過去、巨大地震に襲われていないのは、台風が上陸した時の気圧の低下が引き金となって微弱地震を発生させ、地震エネルギーを発散しているからだ。という論文がNATURE誌に載ったというニュースです。
私も、漠然と荒唐無稽とは思いつつ、地球温暖化で危惧していることがあります。アイソスタシー(WIKI)という説によれば、地球の山や陸や海はマントルの上に浮かんでいて、その浮力でバランスが取れていることになっています。スカンジナビア半島は氷河期が終り2000mあった氷河が融け、現在も年1-2cmずつ隆起しているらしい。地球温暖化により両極の氷やグリーンランドの氷が融け、海水面が上昇すると言われています。そうすると、アイソスタシーのバランスが崩れることは確実で、それが原因で断層が崩れたりなんて可能性も無いわけでは無いことになります。もっともこればかりは、圧力の上昇により、そうでなければ崩れていたものが、逆に崩れないということも考えられ、ラプラスの悪魔ででもない限り、何時何処で地震が起こるかは予測不能なわけですが。
But this is extremely hard to show because, as he puts it, "how do you prove something that doesn't happen?"
記事の最後に、こういう研究の難しさを語っている部分があります。「いったいどうやって、起こらないということを証明するのか?」と。
しかし、スマトラ沖地震が、実は、地球温暖化が原因だったなんてことになったら大変なことになるでしょうね。
2009/06/11(木)晴れ
昨日の日本政府発表のポスト京都議定書をめざす温暖化ガス削減目標に対する、外国から聞こえてくる評判はさんざんなようです。
derided by environmentalists as "appalling".
環境専門家によると「話にならん」ようです。
2005年比、2020までに15%カット(京都議定書の1990年比に換算すると8%カット)ということです。しかし、京都議定書の期限2012年も近づいてますが、CO2は減るどころか6%増えてるらしい。専門家が綿密に計算した結果とは思うのですが、ずいぶん先の目標を15%や20%と言っても、まだまだ先の話やんか、となって問題を先送りするだけのような気がしてならないのですが。12月開催予定のコペンハーゲンでの枠組み決定に向けた試案となるようで、今は数字の駆け引きのようですが、素人考えでは、向こう1年内に1%カットとか身近で実現可能な目標設定の繰り返しの方が実効性があるように感じてしまいます。
麻生総理(日本政府)の主張としては、海外からの排出枠購入を除いた、極めて意欲的(extremely ambitous)な目標であり、EUの目標と遜色無い。それに、日本の一人当たり温暖化ガス排出量はオーストラリアやアメリカの半分である。ということなのですが、これでは中国を始めとする削減に消極的な途上国に対して説得力が無いというのが大方の評価のようです。
昨夏の洞爺湖サミットの目標なんかは、その後の経済危機で吹き飛んだ感がありますし、なんとか実効性のある目標を世界同時歩調で設定してもらいたいものです。
2009/03/08(日)曇り
先週の5日に読んだOTTAWA発のREUTERニュース。カナダのLAVAL大学の極地研究所長、Warwick Vincent氏によれば、10年におよぶ極地の島(Ward Hunt Island)での観測から、2013年には北極の氷が消えてなくなる恐れがあるとのことです。2004年、世界の主要機関の見解は2100年でした。この10年、予測は毎年外れ、どんどん速度が速まっているようです。
・・・・recent data on the ice cover "appear to be tracking the most pessimistic of the models", which call for an ice free summer in 2013.
(最新の氷のデータは、2013年の夏場に北極の氷が無くなる最も悲観的な変動モデルを指し示しているようだ。)
北極をショートカットする航路を検討している船会社もあるようです。
現在の文明には北極の氷消失というような巨大な気候変動に対応する技術が無く、流れは止められないが、できるだけ遅くして時間を稼ぐ必要があると、Vincent氏は訴えています。
北極近くで現場を見ている人の言うことだけに重みがあります。
2009/02/08(日)晴れ
ちょっと古い記事ですが、IEの「お気に入り」に残っていて、ふと見直しました。一昨年、IPCCとゴア元米副大統領がノーベル賞を受賞するまでは、RSSで登録しているBBCのscience&environmentの5件あるヘッドラインの内、3件くらいは地球温暖化関連の記事で、中には大してトピックスとも思えない記事もあり、キャンペーン的にBBCもこの問題を盛り上げようとしていたのではと思ったりします。環境関連のRSSのヘッドラインだけを見ていると、世界中この問題でもちきりと錯覚するくらいです。しかし、最近は、下火ということもないのでしょうが、温暖化関連の記事が減って、5件のうち1件も無い日もあります。
ところで、CO2を海や地中深くに閉じ込めたらいいのではと素人考えで思ったりしていましたが、CO2が海に溶けると海の酸性化が進み、珊瑚をはじめとする殻を形成する海洋生物が殻を作れなくなるようです。殻を作る微小な生き物も多く、それらは海洋生物の食物連鎖の底辺を形成しており、海の生態系が致命的な打撃を受けることになる、と上記の記事(natinal geographic)は説明しています。ニュース記事と違って少々専門的で、酸性化のメカニズムも書いてくれていますが、私の理解の範囲を越えています。
CO2は水に溶けると炭酸H2CO3となり、解離とか平衡定数とやらの、昔、化学で習ったような記憶のある原理で水素イオンと炭酸イオンに分離したりすると思うのですが、もう一度勉強し直すかしないとCO2が解けて海が酸性化するメカニズムはよく理解できません。ちゃんと勉強しとくのでしたね。とにかく、二酸化炭素は海を酸性にすることだけは確かなようです。
2008/12/18(木)晴れ
This year is coolest since 2000.
金融危機で景気は急減速。原油価格も7月の最高値から3分の1以下に下落、その分化石燃料の消費が減り二酸化炭素の排出も減ったのかと思ったらそうではないようです。地球の平均気温は、EL NINO やLA NI|NAの影響による自然周期を考慮して10年周期でみるとなだらかなグラフになうようです。コンピュータモデルもLA NINAを含む自然周期の変動により、この先2,3年は気温を押し下げ、温室効果ガスによる温暖化を打ち消すことを示しているそうです。しかし、10年周期でみると、21世紀に入っての平均気温は、全世紀終りの10年の平均に較べると0.4℃上昇、というのはどうやら確実のようですし、観測史上でも10番目に暖かい年だそうです。北極海の氷が観測史上最小になったとのニュースもあり、地球温暖化は着実に進んでいるようです。
オバマ米次期大統領は、エネルギー省長官にノーベル賞学者の地球温暖化防止の専門家を任命したり、ゴア前副大統領と会談したりと、自身が宣言する250万人の雇用創出の柱に地球温暖化防止関連投資が含まれるのではと予想され、100年に一度の経済危機に100年に一度の大改革を、と少なからず期待しています。
思えば、8月の洞爺湖サミットでは環境問題が主な議題でしたが、具体的な成果のないまま閉幕、12月のポーランドでのCOP14では具体的な成果が出るという論調が多かったと思うのですが、COP14でも課題は先送り。世界的な経済危機の真っ只中で、それどころではないといった感じでしょうか。
いよいよ、洞爺湖サミット開催。環境問題で話題になっています。それもあって、先日のBBCのscience/natureの記事で気になったのをご紹介。ちょっと前の6/20です。
Business chiefs urge carbon curbs
サミットに先立って、世界の99の大企業のトップが共同で、温暖化ガス削減の目標値の設定と排出権市場の創設等、具体策の要望書を福田首相にも手渡すようです。企業の思惑もあり、BBC発信でEUの思惑も入っているでしょうね。記事の中には、エアバスA380の写真が載っていて、aviation is the fastest rising source of emissions, despite efficiency gains.(燃比は向上しているものの、航空産業は最も伸びの著しい温暖化ガス排出源だ。)とあります。99の企業の中にはBA(British Airways)も名を連ねています。
記事の中から
"While recognising that there are still some uncertainties in the scientific and economic evidence available, these CEOs conclude that a responsible risk management approach to the issue requires political and business leaders to take action now," the document states.
(IPCCとスターンレビューによる科学的、経済学的証拠は、今、気候変動に対する行動を起こすことが妥当であることを示している。・・・科学的、経済学的証拠にはなおも不確実な要素があるが、しかるべき危機管理として政治と経済のリーダーは、今、行動を起こす必要がある・・・)
IPCCとStern Reviewを中心に論を展開しているところが特徴的です。3年程前、BBCの科学記事をRSS登録した頃は、5件の記事の中に毎回1、2件は温暖化関連記事があり、よく出るIPCCの記事も「地球温暖化は人間の活動によると思われる」という言い回しが多かったと記憶しています。その後、「不都合な真実」のゴア氏とともにノーベル賞を受賞し、すっかり、温暖化は人間の活動によるものであるという主張が定着した感があります。素人目にも人間の活動によることは明らかに思えるのですが、企業や政府の利害が絡むと、科学的根拠が薄いとか、いろいろと異論、反論が出てくるものです。かつて、誰が見ても工場の廃液のせいと思えるのに、訴訟となると、科学的証明や根拠を盾に、なかなか企業側が非を認めなかった水俣病やイタイイタイ病の公害裁判とダブります。
Stern Reviewは、その全文をWEBで入手できますが、すごい量です(もちろん英文)。私たち素人には、「温暖化の対策を取らないことによる災害被害とかの経済損失は、対策を取った時の損失をはるかに上回る」という結論で充分でしょうかね。Stern Reviewから「Summary of Conclusions」
こういうレポートを出すところが、さすが英国らしいと感心します。しかし、一方で、温暖化関連の書き物には、「産業革命以来の化石燃料の燃焼」という表現がよく出てきます。産業革命発祥の国という責任も感じているのでしょう。 また、この機に、主導権をとりたいというしたたかさも感じます。
環境保護団体は2050年などという長期ではなく、もっと短い目標設定が必要としていますが、産業界はそれには反対のようです。しかし、科学的根拠には、まだ不確実な要素があるとしながらも、今すぐ行動しなければならない、と産業界も主張しているところは大きな進歩と思えます。また、それだけ、大きな危機に直面していると言えるかも知れませんね。洞爺湖サミットでは2012年に期限を迎える京都議定書に続く枠組みを議論するようですが、2012年までの4年間で大きく環境が変化する可能性もあり、とにかく悠長なことは言ってられない、エコバック程度では追いつかないのではという気がします。